抉!

“世界で一番美しい少年”の今
抉! · 2021/12/21
◆漫画『BANANA FISH』のアッシュに似ているので気になっていた映画です。美少年はルキノ・ヴィスコンティ監督の『ベニスに死す』(1971年)に出演し、一大センセーションを巻き起こした15歳のビョルン・アンドレセン。日本にも熱狂的なファンがいたそうです。それから50年、映画『世界で一番美しい少年』は白髪老体のビョルンの、幼い頃の記憶から始まります。◆70、80代ぐらいの、私の親と同じ年代の観客が多かったのは意外でした。少々ウキウキしているようにも見え、館内に置かれたチラシも多めに持ち帰っていました。その様子は不思議に見えたけれど、映画を見て納得。日本でビョルン・フィーバーが巻き起こっていた頃のファンだったのでしょう。◆「世界で一番美しい少年」というレッテルを貼られ、映画やCM、テレビ番組などマスメディアの商品となったビョルンの光と陰(『ベルサイユの薔薇』のオスカルのモデルにもなった)。いつの間にか痩せ細った老人となったビョルンの素顔と直面した当時ファンはどう受け止めたのだろう。したたかなアッシュとは対照的な生き方だったことは確かです。