2022/01/31
◆ふと思い出して、20年ぶりぐらいに「みやけうどん」(博多区上呉服町)へ。当時勤務していた出版社の近くにあった老舗のうどん店で、博多ならではのやわふわの麺と、溢れそうなほど注がれた昆布出汁(たまに大将の親指も浸っていた)、注文して30秒ぐらいで出てくる速さ、飾り気のない店構えがお気に入りだった。時間がないときなど、飲むように胃に流し込んでいた。◆建物も大将もうどんの味も料金もまったく変わっていない!と驚いていたら、大将が「地震の時は知っとるね?」という。「よく来ていたのは地震の前だから」と話したら、この付近がいかに被害を受けたかを教えてくれた。この店舗も福岡西方沖地震の時、崩壊の危機だったそうだ。なんとか補修して維持しとるよと、大将は笑顔で話してくれた。◆建物は大正14年築らしい。その昔、五木寛之さんも来店したと聞いている。ずっとこのままであり続けてほしい。写真は、当時よく注文していたトッピング=わかめ+生卵で550円。素朴で旨し。